なぜ地震が起こるのか?
地球の表面は、海や陸など十数枚のプレートに覆われています。プレートとは、厚さ数10~200kmの硬い板状の岩盤で、少しずつ動いていて、プレートどうしがぶつかったり、海側のプレートが陸側のプレートの先端を引き込みながら下に沈み込んだりしています。プレートの境界付近ではプレートがぶつかったり、沈み込むことでひずみがたまり、プレートに亀裂が入ったり、陸側のプレートの先端が跳ね上がることで地震が発生します。地震が起こると一旦ひずみは解放されますが、プレートは一定の速さで動いているため、ひずみが定期的に蓄積され地震は繰り返し発生すると考えられています。
日本周辺で発生する地震のタイプ
日本列島は、海と陸の4枚のプレート境界に位置しています。その海側のプレートである太平洋プレート、フィリピン海プレートが、陸側のプレートである北米プレートやユーラシアプレートの方へ1年あたり数cm~10cm程度の速さで動いて陸側のプレートの先端を引き込みながら下に沈み込んでいます。このため、複数のプレートにり複雑な力がかかり、日本周辺は世界でも有数の地震多発地帯となっています。海と陸のプレート境界は「海溝」と呼ばれる水深6000m以上の深い溝になっており、ここで起こる地震が「海溝型地震」です。
また、海側のプレートの動きは、海溝型地震の原因となるだけでなく、陸側のプレートを圧迫し、内陸部の岩盤にもひずみを生じさせます。ひずみが大きくなると、内陸部の地中にあるプレート内部の弱い部分で破壊が起こります。こうして起こる地震は、「内陸地震」や「直下地震」と呼ばれ、海溝型の巨大地震に比べると規模は小さいのですが、局地的に激しい揺れを起こし、都市部直下の浅い場所を震源とする場合には大きな被害をもたらします。